給与体系を検討する際、最も注意を払うべきは「額面30万円の年収換算」における賞与の組み込まれ方です。基本給が30万円であっても、賞与の支給基準や企業規模によって年間総支給額は大きく乖離します。
まず、年俸制やインセンティブ重視の職種に多い「月収30万 ボーナスなし 年収」はシンプルに360万円(30万円×12ヶ月)となります。一方、一般企業で標準とされる夏・冬合わせて基本給の2〜4ヶ月分支給されるケースを見てみましょう。
年間2ヶ月分の賞与が出る企業であれば年収は420万円、年間4ヶ月分であれば480万円に達します。つまり、同じ「月収30万円」の求人であっても、年間ベースでは60万〜120万円もの圧倒的な年収差が生じる計算です。賞与なしの360万円は国税庁「民間給与実態統計調査」における給与所得者の平均(約460万円前後)を大きく下回りますが、年4ヶ月支給される480万円であれば平均を上回る水準へとシフトします。求人票の月収表記だけに目を奪われると、年間受取額で致命的な計算違いを起こしかねません。