なぜ、数ある漫画作品の中でも『鬼滅の刃』はこれほどまでにオリジナルキャラクターが作りやすいのか。その答えは、吾峠呼世晴氏が構築した極めてロジカルで、かつ拡張性の高い世界観にある。
「日の呼吸」を源流とする様々な呼吸法、それぞれの属性に合わせた刀の色、そして命を前借りするような「痣」の発現条件。これらの設定は、少しのアイデアを加えるだけで、誰でも新しい「派生」を作り出せる見事なフレームワークになっている。「もしも『氷の呼吸』を使う剣士がいたら?」「『音の呼吸』から派生した『振動の呼吸』はどうか?」といった妄想を具現化するための土台が、最初から完璧に整っているのだ。この「余白の美学」こそが、クリエイター魂を刺激してやまない。