泣ける映画だけがしんちゃんの魅力ではない。頭を空っぽにして笑えるエンタメ作こそ、日常の疲れを癒やす特効薬だ。
その代表格が『嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード』(2003年)である。朝食の高級焼肉を食べるためだけに、熱海を目指して逃亡劇を繰り広げる野原一家。ストーリーの動機があまりにもくだらない。しかし、そのくだらなさを徹底的に追求した結果、疾走感あふれる超一級のロードムービーに仕上がっている。一家がリアルな劇画風の顔に変貌するシーンは、今見ても腹を抱えて笑える。
もう一作は『暗黒タマタマ大追跡』(1997年)。ひまわりが初登場した本作は、オカマ3兄弟やドジな女刑事など、アクの強いキャラクターたちがノンストップで暴れ回る。ギャグのテンポが非常に心地よく、最初から最後まで飽きさせないパワーに満ちている。