「ボーナスで毎月の赤字を埋める」という行為は、家計管理における最大のタブーです。なぜなら、ボーナスは企業の業績や個人の査定によって容易に減額、あるいはゼロになるリスクを常に孕んでいるからです。基本給のように労働基準法で手厚く保護されているわけではありません。
特に破滅的なリスクを抱えているのが、ボーナス払い住宅ローンの併用です。購入当時に無理な借入額を設定し、毎月の返済額を低く見せるために「夏冬のボーナス月に20万〜30万円増額返済」というプランを組んでしまった世帯は、極めて危うい崖っぷちに立たされています。
金利動向の変動や物価高騰が続く中で、賞与が20%カットされただけでローンの返済原資がショートし、生活費そのものを削らざるを得なくなります。さらに最悪なケースでは、カードローンやキャッシングに手を出して住宅ローンを埋め合わせるという多重債務のスパイラルに転落します。ボーナス払いは「将来の不確定な収入を前借りして今を凌ぐ」危険なレバレッジ取引に他なりません。