かつての相撲界といえば、理不尽なまでの上下関係や厳しいシゴキが当たり前だった。しかし、武隈親方はその古い体質に風穴を開けようとしている。頭ごなしに怒鳴ることはしない。なぜその動きが必要なのか、論理的に説明するプロセスを大切にしている。
「今の若い子は、納得しないと動かない」。親方は苦笑しながらも、対話を重視する。交換日記のような稽古ノートを取り入れ、文字を通じて力士の本音や体の不調を把握する試みも行っている。伝統の重みを守りつつ、時代の変化にアジャストする柔軟さ。これこそが、現代の若者が彼を慕って集まる最大の理由だろう。