現代のメディア環境は、タイパ(タイムパフォーマンス)やスマホ向けの「切り抜き動画」に支配されている。複雑な経済事象を「1分でわかる」ように要約することが求められる時代だ。しかし、彼女はその風潮に安易に流されない。経済は複雑であり、単純化された二項対立では本質を見失うと知っているからだ。
あえて視聴者に「考えさせる」間(ま)を取ること。安易な結論を急がず、多角的なデータを提示すること。彼女の番組制作に対する姿勢は、時に頑固とも言えるほど硬派だ。だが、情報の洪水に溺れそうになる現代人にとって、その「立ち止まって考える時間」こそが最も価値あるものになっている。