ちんびんは単なる日常の間食にとどまらず、沖縄の年中行事と切り離せない神聖な役割を持っていました。その代表が、旧暦5月4日に行われる伝統行事「ユッカヌヒー」です。
ユッカヌヒーは、各地の漁港でハーリー(爬竜船競漕)が行われ、航海安全や豊漁を祈願する日として知られています。それと同時に、家庭では「子どもの健康とすこやかな成長を神仏に祈る日」でもありました。かつて砂糖が大変貴重だった時代、親たちは年に一度のこの日に黒糖を使ったちんびんやポーポーを焼き、仏壇や火の神(ヒヌカン)にお供えしたあと、子どもたちに振る舞って健やかな成長を願ったのです。