日本の主要メディアは、事件が発生した具体的なホテル名を原則として公表しない。これは事件とは無関係の運営会社や、そこで働く従業員のプライバシー、さらには営業権を守るための自主規制だ。しかし、この情報の空白が、かえってネットユーザーの特定欲求を刺激する結果となった。
テレビニュースで一瞬だけ映し出された建物の色や、警察の規制線が張られた路地の映像。これらをヒントに、地図アプリやストリートビューを駆使した「特定班」と呼ばれる人々が動き出した。結果として、無関係のホテルまで疑いの目を向けられる事態が発生し、情報の非対称性が生む危うさが浮き彫りになった。