「努力が実を結ばない最大の原因は、能力や意志の弱さではなく、潜在意識に刻まれた行動抑制プログラムにある」――心理学や認知科学の研究者らは一様にこう指摘します。私たちの意識のうち、日常的に自覚できる「顕在意識」はわずか数パーセントに過ぎず、残りの9割以上を占める潜在意識の自動反応が日々の意思決定や感情を支配しています。
いわゆるマインドブロックの心理とは、過去の失敗体験、親からの条件付きの愛情、学校生活での挫折などから身を守るために形成された「防衛本能」です。脳は未知の変化を「危険」と察知し、現状を維持しようとする強力なホメオスタシス(生体恒常性)を働かせます。例えば「成功したい」と顕在意識で願っていても、潜在意識に「目立つと批判される」「責任を負うのが怖い」というブロックが存在すると、無意識のうちにチャンスを逃す行動を自ら選択してしまうのです。
人生を好転させるために潜在意識の書き換えが必要とされる理由は、根性論で行動を変えようとしても、潜在意識のブレーキがアクセルを同時に踏み込むような内部葛藤(ダブルバインド)を生み出すからです。根本にある固定観念を特定し、安全な形で書き換えることで、意志の力に頼らずとも自然な行動変容が可能になります。