近大の卒業式がこれほどまでにエンタメ化し、社会的注目を集めるようになった最大の功労者は、同校のOBであり、式典の総合プロデューサーを務めるつんく♂氏だ。
彼が演出を手掛けるようになってから、卒業式は「退屈な儀式」から「未来へ送り出すためのライブステージ」へと変貌を遂げた。ド派手な光の演出、現役学生によるパフォーマンス、そして度肝を抜くゲストのキャスティング。つんく♂氏自身が喉頭がんによる声帯摘出を経て、パソコンの画面に文字を映し出す形で伝えた祝辞は、今もなお語り継がれる伝説だ。「声を失っても、新しい生き方を見つければいい」。その生き様そのものが、卒業生にとってこれ以上ない教科書となった。