『ゴリパラ見聞録』のフォーマットは、出演陣が福岡市・天神などの街頭で一般人にインタビューを行い、行きたい場所や思い出の地を聞き出して代理で旅をするというものです。しかし、この番組の神髄は「風光明媚な観光地の紹介」にはありません。目的地へ向かう車中での些細な言い争い、じゃんけんで決める過酷な長距離運転、そして何より夜の居酒屋で繰り広げられる本音の宴会「一献(いっこん)」にこそあります。
地上波キー局の洗練されたバラエティとは対極をなす、「人間臭さの全開」が視聴者の心を掴んで離しません。番組初期からディレクター陣(通称・トノや阿部ちゃんら)が容赦なく芸人の醜態をカメラに収め、編集でツッコミを入れまくる構図は、さながら現代版のリアルドキュメンタリーです。
特にリーダー格のゴリけんが見せる絶妙なポンコツぶりや言い間違い、斉藤優の感情剥き出しの熱弁と涙、そして独身時代を経て家庭を持った矢野ペペの鋭利なツッコミと不憫な立ち回りという、3者の絶妙なパワーバランスが奇跡的なグルーヴ感を生み出しています。