『シュタインズ・ゲート』のプロローグにおいて、秋葉原ラジオ会館の8階で血まみれになって倒れていた紅莉栖。この衝撃的な事件の背景には、実の父親である中鉢博士(本名:牧瀬章一)との根深い確執が存在していました。
幼少期から天才的な頭脳を発揮していた紅莉栖に対し、売れない物理学者であった中鉢博士は激しい劣等感と嫉妬を募らせ、親子の縁を断絶していました。紅莉栖自身は、父との和解を心から願い、自ら完成させた画期的な「タイムマシン論文」を手土産にラジオ会館での学会へ赴いたのです。しかし、その純粋な歩み寄りは、プライドを粉々にされた中鉢博士の狂気を爆発させる引き金となってしまいました。
激昂した中鉢博士に刃物で襲われそうになった紅莉栖を救うべく飛び込んだのは、未来からタイムマシンで駆けつけた岡部倫太郎でした。しかし運命の歯車は残酷にも狂い、揉み合いの末に岡部自身の手で紅莉栖を刺してしまうという最悪の結末を辿ります。父の歪んだエゴと、運命を変えようともがいた青年の過失が重なり合って生まれたのが、β世界線における彼女の死の真相でした。