物語終盤の天空の棺(浮遊する雄英校舎)における決戦で、世界中のコミュニティを騒然とさせたのが爆豪勝己の心肺停止でした。死柄木弔(オール・フォー・ワンの意識が混在)の圧倒的な暴力の前に立ち向かった爆豪は、全身に重傷を負いながらもクラスターの進化によって神速の動きを見せましたが、胸部を貫かれて心臓が破裂。瞳の光を失い、雨の中に倒れ伏す描写は、連載当時のSNSで「ヒロアカ最大の悲劇」としてトレンドを席巻しました。
この絶望的な状況を覆したのが、紙一重で駆けつけた忍者ヒーロー・エッジショット(紙原伸治)です。エッジショットは自身の個性「紙躯層身(しんくそうしん)」を極限まで薄く細く引き伸ばす秘奥義「忍法・千枚通し・蜘蛛糸縫合」を発動。自らの肉体と寿命を削りながら爆豪の体内深部へ侵入し、破裂した心臓を内側から直接縫合・補強し、心肺蘇生処置を行いました。
この蘇生劇に対しては、当時「都合の良い救済ではないか」「エッジショットの命はどうなるのか」といった議論も巻き起こりました。しかし、ベストジーニストの懸死のサポートや、何より爆豪自身の「デクに追いつき、勝って救ける」という不屈の執念が組み合わさることで、奇跡的な心拍再開へと繋がりました。エッジショット自身も極小化して重篤な状態に陥りながらも一命を取り留めており、このエピソードは「大人が命を賭して若者の未来をつなぐ」という作品の核心を鮮烈に描いた名場面です。