ホテルへ一歩足を踏み入れると、そこには現代の画一的なホテル建築とは一線を画す重厚な空間が広がります。設計を手がけたのは、日本建築学会賞を複数回受賞した倉敷を代表する建築家・浦辺鎮太郎。外壁の質感や瓦屋根の造形は美観地区の景観と見事に調和し、館内の吹き抜けロビーには温かみのある木と石の意匠が息づいています。
ロビー吹き抜けの壁面を飾るのは、世界的版画家・棟方志功による巨大木版画『大樹頌(たいじゅしょう)』です。高さ約1.7メートル、幅は実に約13メートルに達し、棟方の木版画作品としては世界最大級のスケールを誇ります。大原總一郎(大原美術館初代館長・クラレ社長)の依頼によって制作されたこの大作を、宿泊客は喧騒を離れて静かに鑑賞することができます。この贅沢な文化空間こそ、倉敷国際ホテルを選ぶ最大の動機となっています。