この小さな日本犬が社会現象となった背景には、映像メディアの影響が色濃く存在する。俳優の佐藤二朗が主演を務め、独特のユーモアと哀愁でカルト的な人気を博したドラマ・映画『幼獣マメシバ』シリーズは、その火付け役の筆頭だ。主人公と子犬の絶妙な距離感は、従来の動物映画が描いてきた紋切り型の感動物語とは一線を画し、多くの視聴者の心に強い印象を刻み込んだ。
その後も、街の公園のベンチで繰り広げられる飼い主たちのシュールな会話劇を描いた『柴公園』など、柴犬カルチャーを象徴する作品が次々と誕生した。現在はNetflixをはじめとするグローバル配信プラットフォームやYouTubeのショート動画を通じて、その魅力は国境を軽々と越えている。画面越しに広がる愛らしい姿が、現代人の癒やしを求める心理とダイレクトに共鳴しているのだ。