立教大学の根幹を成す「立教スピリット」を紐解く上で欠かせないのが、1874年に東京・築地の外国人居留地に私塾を開いたチャニング・ムーア・ウィリアムズ主教の理念です。米国聖公会の宣教師であったウィリアムズ主教は、名声や富を誇ることなく、生涯を通じて質素と謙虚さを貫き、人々に寄り添い続けました。
この姿勢は、立教大学の建学の精神である「Pro Deo et Patria(神と国のために)」へと昇華されています。ここでいう「国」とは狭い意味での国家ではなく、広く「世界や人類社会」を指す言葉です。すなわち、自己の利益のみを追求するのではなく、普遍的な真理と正義に従い、他者や社会へ進んで貢献する姿勢こそが、立教スピリットの真髄といえます。
現在でも受け継がれる立教大学のキリスト教教育は、教義の押し付けではありません。チャペル(礼拝堂)での祈りやボランティア活動、リベラルアーツを通じ、「自分は何のために知識を使い、どう生きるべきか」を深く問いかける土壌として機能しています。