マラサダのルーツは、実はハワイではない。19世紀後半、アザレス諸島からハワイのサトウキビ農園へと渡ったポルトガル人移民たちが持ち込んだ家庭的なお菓子がその始まりだ。カトリックのイースター前、家にあるラードや砂糖を使い切る目的で揚げるイーストパンが原型だった。
このローカルフードを爆発的な人気商品へと押し上げた功労者が、オアフ島ホノルルで創業した老舗の店主、レナード・レゴだ。彼が1952年に設立したレナード・ベーカリーは、それまで家庭内にとどまっていたマラサダを店頭で揚げたてとして提供。ピンクの箱に詰められた出来立てのおいしさは、瞬く間に島中の噂となり、ハワイを象徴するソウルフードとしての確固たる地位を築き上げた。