ソーシャルメディア上における「後ろ姿ブーム」の過熱ぶりは凄まじい。InstagramやYouTubeでは、猫の後頭部や「背中フェチ」に特化したハッシュタグが数百万件単位で生成され、世界的なトレンドを生み出し続けている。
スタジオジブリの名作『猫の恩返し』に登場するバロンやムタのように、物語の中で猫が見せる背中は、常にどこか神秘的な異界への案内人としての役割を背負ってきた。日常の風景をファンタジーに変えてしまうそのシルエットは、現代のクリエイターたちにとっても永遠のインスピレーション源だ。
一般社団法人ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査などを見ても、猫の飼育頭数は堅調に推移しており、関連するペット産業の市場規模は拡大の一途をたどる。後ろ姿を美しく撮影するための専用キャットタワーや、背中の丸みにフィットする家具、さらには後頭部をモチーフにしたキャラクターグッズなど、背中の愛らしさを起点とした新たな経済圏が形成されている。