リハーサル室の床に汗が滴る。完璧なシンクロ率を誇る彼らのダンスは、天性の才能だけで片付けられるものではない。細かな角度、指先のミリ単位の軌道、呼吸のタイミングに至るまで、彼が納得するまで妥協は一切許されない。時にメンバー同士の意見がぶつかり合う緊迫した現場でも、彼は声を荒らげることなく、静かに全員の言葉に耳を傾ける。
リーダーという重責は、時に残酷なほどのプレッシャーを伴う。だが彼はそれを重荷とは呼ばない。個性の強い7人を一つの有機体として機能させ、観客の心に爪痕を残す圧倒的なステージへ昇華させること。そこに彼独自のリーダーシップの美学がある。妥協を削ぎ落とした先にある美しさだけが、観客を異世界へと連れ去ることができるのだと彼は確信している。