より深い癒やしと静寂を求めるならば、古くから本格的な湯治場として知られる俵山温泉を外すことはできない。山間に位置するこの温泉街は、内湯を持たない旅館が多く、客は街の中央にある共同浴場へと通う。昔ながらの湯治文化が今なお息づいており、国民保養温泉地としての評価もきわめて高い。薬効の高い湯と静廉な雰囲気は、ストレスの多い現代人の心を静かに解きほぐしてくれる。
一方、下関市に位置する川棚温泉は、穏やかな気候と名物「瓦そば」で知られる風情豊かな地だ。熱した瓦の上で茶そばと具材を焼き上げる独特の料理は、香ばしい風味とともに旅の記憶に強く刻まれる。さらりとした優しい肌触りの湯に浸かった後、地元の食文化に触れる体験は、旅の満足度を一層高めてくれる。