連載完結から時が流れた2026年の今、改めて作品を見返すファンが口をそろえるのは、「ギャグ回とシリアス回でキャラクター同士の距離感が劇的に変化する構造の美しさ」だ。たとえば、普段は全裸でストーカー行為を繰り広げる近藤勲や、マヨネーズ中毒の土方十四郎、無職の象徴である「マダオ」こと長谷川泰三。彼らが繰り広げるカオスな日常があるからこそ、シリアス長編で見せる命懸けの友情や自己犠牲が、観客の心に重く響く。
また、エリザベスと桂の謎めいた信頼関係や、沖田総悟と神楽のドS同士の張り合いなど、一見意味のないように思える戯れの中に、長年の戦いで培われた絶妙な空気感が漂う。キャラクター同士の関係性が固定化されず、状況や話数によって多面的に変化し続けることこそが、アニメ放送開始20年を経てもなお本作が風化しない最大の理由だろう。