「世界中で水道水を生水としてそのまま飲める国は、わずか15カ国前後しかない」という言説を耳にしたことがあるかもしれない。この数字はあながち誇張ではない。世界保健機関 (WHO) と国連児童基金 (UNICEF) が共同で運営するWHO/UNICEF共同モニタリングプログラム (JMP) の調査結果を紐解くと、世界人口の約4人に1人が依然として安全に管理された飲料水サービスを受けられていない実態が浮き彫りになる。
国際的な水質基準を満たし、病原菌や有害物質のリスクなしに全土で直飲みができる国は、欧州の限られた先進国やオセアニアの一部、そしてアジアでは日本程度にとどまる。国土全域で蛇口の水を直接飲む行為は、地球上において極めて贅沢な行為なのだ。