素材の著作権だけでなく、キャラクターそのものの権利関係にも目を向けなければならない。同人文化において、二次創作と夢創作は似て非なるデリケートな扱いを受けてきた歴史がある。『刀剣乱舞』や『あんさんぶるスターズ』といった絶大な人気を誇るコンテンツでは、ファンコミュニティごとに独自の棲み分けルールが存在する。
例えば、公式が定める二次創作ガイドラインを遵守することは大前提だが、夢創作は「自己投影」や「オリジナル設定」が強く絡むため、一般のファン層との間で解釈違いによる摩擦が起きやすい。そのため、トレス素材を用いて描いたイラストであっても、SNS上に投稿する際は検索避け(伏せ字や鍵アカウントの利用)を行うのが長年の暗黙の了解となっている。
「素材規約を守っているから全方位に公開して良い」という短絡的な判断は危険だ。版権元のガイドライン、素材製作者の意図、そしてファンダムのローカルルールの3つが重なり合う場所に、夢絵の安全な表現領域が存在している。