ふたりの出会いは、藤川監督の原点である高知市立高知商業高等学校時代にまでさかのぼる。甲子園を目指して泥まみれになりながら白球を追いかけていた若き右腕と、同級生としてその成長を近くで見つめていた英香さん。互いに飾らない人柄に惹かれ合い、青春の真っ只中で自然と交際がスタートした。
高校卒業後、藤川球児はドラフト1位で阪神タイガースに入団して厳しいプロ野球の世界へ飛び込み、英香さんは地元を離れて進学。遠距離恋愛という障壁がありながらも、ふたりの信頼関係が揺らぐことはなかった。プロ入り直後の数年間、怪我やフォームの試行錯誤に苦しみ、二軍生活が続いた藤川を誰よりも信じ、励まし続けたのが彼女だったという。2000年、20歳という若さで入籍を決断した背景には、「この人とならどんな苦難も乗り越えられる」という確固たる覚悟があった。