四半世紀にわたるエヴァンゲリオンの物語において、最大のハイライトとなったのが『シン・エヴァンゲリオン劇場版』における碇ゲンドウの結末です。
人類補完計画を推し進めたゲンドウの真の目的は、自らが神になることではなく、亡き妻・ユイともう一度会いたいという純粋すぎる個人的な願いでした。マイナス宇宙でのシンジとの対話を通じて、ゲンドウ自身が他者との接触を極度に恐れ、シンジの中に自分と同じ弱さを見ていたことが明かされます。
シンジの手によって自らの孤独を受け入れ、電車を降りる形で補完を終えたゲンドウ。この長きにわたる親子の確執と和解を演じ切った立木文彦の芝居は、まさにシリーズの集大成と呼ぶにふさわしい深みを与えました。