変身のスイッチが押された瞬間、重厚な効果音とともに響き渡るボイスサンプル「Oh Yes!」。ゲーム内でも異彩を放つこの音声は、作者であるトビー・フォックス氏が音源ライブラリから厳選し、独自にピッチやエフェクトを加工して生み出したものだ。無機質なロボットの電子音と、生々しく官能的なボイスのギャップが、一瞬でプレイヤーの意識を釘付けにする。
この演出のバックボーンにあるのは、1980年代のグラムロックやポップスターたちの過剰なセルフプロデュース文化である。デヴィッド・ボウイやプリンス、マイケル・ジャクソンといった伝説的アーティストが見せた、ナルシシズムと圧倒的エンターテインメント性の融合。メタトンが披露するハイレグ風の衣装やポージング、そしてスポットライトを独占する演出は、テレビの黄金期における海外バラエティ番組やディスコブームへのオマージュに満ちている。