オリコンが算出するフィジカル中心の集計と、Billboard JAPANが採用するマルチデータの総合ポイント。この二つの指標が示す乖離は、現在のリスナーの二極化を如実に物語っている。CDを買う行為は、いまや楽曲を聴くためというよりも「アーティストを応援するアクティビティ」へと昇華した。限定イベント参加権や豪華ブックレットが付与されたパッケージは、熱心なファンにとっての所有欲を満たすコレクションアイテムだ。
しかし、マスへの浸透度を測る上では、やはりストリーミング再生数が最大の指標となる。日常の通勤通学、作業中のBGMとして生活に溶け込んだ楽曲こそが、息の長いロングヒットを生み出す。フィジカルで初週に爆発的なロケットスタートを切り、その後ストリーミングで安定して再生され続けるという「ハイブリッド型」のヒット方程式を確立した作品だけが、年間王者の座を手に入れることができる。