佐藤早紀絵の根底にあるのは、「サキュバスでありながら誰よりも清廉潔白でありたい」という強い倫理観です。作中のサキュバスという亜人は、自身の意志とは無関係に無差別の催淫作用(フェロモン)を周囲の異性に放ってしまう体質を持っています。少しでも気を緩めれば他人の理性を奪い、意図しないトラブルを招いてしまうため、彼女は私生活でも徹底した防御策を講じていました。
柴崎高校に数学教師として赴任してからも、露出を極限まで抑えた厚手のジャージを常に着用し、メイクも控えめ。満員電車を避けるために毎朝未明に出勤するなど、その生活はストイックそのものです。世間一般が抱く「妖艶なサキュバス」のパブリックイメージとは正反対に、極めて初心(うぶ)で生真面目、かつ責任感の強い性格こそが、彼女が読者から「最高にかわいい」と絶賛される最大の要因となりました。