今や全国どこのコメダ珈琲店に入っても体感できる「あの落ち着く空間」は、実は1号店や2号店といった創業期の試行錯誤から完全に確立されたものです。
代表的な特徴が、深紅のベロア生地を採用したボックスシートと、隣の席と視線が合わない絶妙な高さの木製パーテーションです。加藤太郎氏は創業当時から「お客様に早く席を立ってもらう回転率重視の店」ではなく、「長居しても疲れず、まるで自宅のリビングのように過ごせる店」を目指しました。
本物の木材をふんだんに使った内装や、漆喰を模した壁面、さらには新聞や雑誌を豊富に取り揃えるスタイルは、すべて昭和のレトロ喫茶が持っていた温かみを現代に継承したものです。2号店の営業当時に検証された「居心地の良さがリピートを生む」という仮説は、半世紀以上が経過した2026年の最新店舗にも変わらぬ設計思想として受け継がれています。