富津市の平野部に位置する内裏塚古墳の前に立つと、まずその圧倒的な立体感に息を呑みます。全長は約144メートル、後円部径約80メートル、後円部高約11.5メートル、前方部幅約90メートル、前方部高約13メートルに達し、前方部が後円部を上回る高さを持つ中期古墳特有の優美なプロポーションを誇ります。
墳丘は二段築成で作られており、周囲には周濠と周堤が巡らされていました。内裏塚古墳を中心とする一帯は「内裏塚古墳群」と呼ばれ、半径約1キロメートルの範囲に前方後円墳11基を含む40基以上の古墳が密集しています。5世紀中頃から7世紀前半にかけて約200年間にわたり継続して首長墓が造営された、東国でも極めて稀有な大古墳群です。
現地の調査データからも明らかなように、内裏塚古墳はこの古墳群の中で最初に築かれた最古・最大のモニュメントであり、当時の房総地域における政治権力が突如として飛躍的な高まりを見せた決定的な証拠となっています。