観光地化され尽くした大都市の喧騒から逃れたい。そう願う旅行者が急増している。SNSで消費されるだけの映えスポットに飽きた人々が求めているのは、その土地の日常に溶け込むようなディープな体験だ。かつて参勤交代の武士や商人たちが行き交った街道沿いの町には、今も当時の区割りが残り、独特ののんびりとした時間が流れている。
こうした歴史的背景を持つエリアは、開発の手があまり入っていなかったことが幸いし、古い建物や蔵が奇跡的に残っているケースが多い。昭和の高度経済成長期に取り残された場所が、令和の今、最大の観光資源へと価値を大転換させている。