女優として頂点に君臨する傍ら、池玲子は歌手としても極めてユニークな足跡を残しました。1971年にリリースされたアルバム『恍惚の世界』は、お色気歌謡・ムード歌謡の歴史における最高峰のカルト盤として知られています。
艶めかしいセリフと吐息が随所に散りばめられた本作は、単なる企画モノにとどまらず、バックを固めるジャズミュージシャンによる本格的なファンク/ボサノヴァサウンドが融合した傑作でした。近年では世界的な和モノ・シティポップ再評価の波に乗り、アナログレコード市場で数万円以上のプレミア価格で取引されるなど、音楽的側面からも伝説的な評価を獲得しています。