ハローキティという稀代のキャラクターが生まれた背景には、株式会社サンリオの創業者である辻信太郎が掲げた「みんななかよく」という揺るぎない企業理念が存在する。小さなギフトを通じて人と人との心を繋ぐという思想は、日本独自の「カワイイ文化」を根底から形作り、国境を超えた共感を生み出す源泉となった。
そして、その文化を世界的な芸術の域まで高めたのが、3代目デザイナーを務めた山口裕子だ。彼女は世界中を自ら飛び回り、ファンの生の声に耳を傾けながらハローキティの表情やスタイルを進化させ続けた。ファンとの対話を何よりも大切にするその姿勢こそが、半世紀にわたる躍進を支える最大の秘密と言える。