近年の桜島における活動の中心は、南岳山頂火口と東側山腹にある昭和火口の2箇所です。南岳山頂火口では噴煙が数千メートル上空まで達する爆発的噴火が断続的に観測されており、火山灰とともに噴出する噴石の飛翔範囲が監視されています。一方、数年単位で休止と活発化を繰り返す昭和火口の動向も、火山ガスの放出量や微小地震の頻度とともに注視されています。
京都大学防災研究所火山活動研究センターおよび気象庁の共同観測網によると、鹿児島湾(錦江湾)直下に位置する姶良カルデラ地下のマグマ溜まりには、1914年(大正3年)の「大正大噴火」直前と同等水準のマグマが既に蓄積されていると推定されています。連続GNSS観測で山体の膨張傾向(基線長の伸び)が確認される局面では、地下からのマグマ供給が一時的に加速している証拠とされ、中長期的な大規模噴火への備えが不可欠となっています。