世界中の文字を共通のコードで扱うための規格「Unicode(ユニコード)」。ここでも、多画数漢字を巡る静かな闘いが続いている。近年、中国や日本、韓国の提案により、これまで登録されていなかった古文書の文字や方言字が次々とUnicodeに追加されている。
「誰も使わない文字をなぜ登録するのか」という批判は常に存在する。しかし、一度デジタルアーカイブから漏れた文字は、歴史から完全に消え去ってしまう。文字コードへの登録は、人類の文化遺産を未来へ引き継ぐための、デジタル防波堤なのだ。エンジニアたちは今も、数万字に及ぶ未登録漢字のデータ化作業を淡々と進めている。