日本の旧国名一覧と都道府県対照マップ|五畿七道と難読地名を徹底解剖の総合ガイドをお届けします。最新トレンドがチェックできます。
日本の律令制における地方行政区分は、都が置かれた中央部である「畿内(五畿)」と、そこから四方へ放射状に伸びる幹線道路網である「七道(東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽道・南海道・西海道)」によって構成されていました。この枠組みを総称して五畿七道(ごきしちどう)と呼びます。
古代国家が整備したこの広域区分は、現代における新幹線ルートや高速道路網、NTTのエリア区分などに驚くほど正確にトレースされています。各道における代表的な旧国名、現在の都道府県との対応関係、難読読みおよび歴史的背景を一覧表で整理しました。
五畿七道区分主な旧国名(読み方)現在の都道府県(該当エリア)編集部の見解・歴史的特徴畿内(五畿)山城(やましろ)
大和(やまと)
河内(かわち)
和泉(いずみ)
摂津(せっつ)京都府南部
奈良県
大阪府東部
大阪府南部
大阪府北部・兵庫県南東部古代政治の中心地。摂津国が現在の大阪市中心部から神戸市東部まで跨ぐなど、経済・港湾機能が極めて濃密に集中していた。東海道(15国)尾張(おわり)
三河(みかわ)
遠江(とおとうみ)
駿河(するが)
相模(さがみ)
武蔵(むさし)
下総(しもうさ)
上総(かずさ)
常陸(ひたち) など愛知県西部
愛知県東部
静岡県西部
静岡県中部
神奈川県(東部除く)
東京都・埼玉県・神奈川県東部
千葉県北部・茨城県南部
千葉県中部・南部
茨城県(南部除く)「遠江(浜名湖=遠つ淡海)」と「近江(琵琶湖=近つ淡海)」の対比など、都からの距離基準の命名が顕著。武蔵国は当初東山道だったが宝亀2年(771年)に東海道へ編入。東山道(8国)近江(おうみ)
美濃(みの)
飛騨(ひだ)
信濃(しなの)
上野(こうずけ)
下野(しもつけ)
陸奥(むつ)
出羽(でわ)滋賀県
岐阜県南部
岐阜県北部
長野県
群馬県
栃木県
東北太平洋側(青森・岩手・宮城・福島)
東北日本海側(秋田・山形)内陸山岳地帯から東北を結ぶ長大幹線。陸奥・出羽は明治元年に分割(陸前・陸中・岩代・磐城・羽前・羽後)されるまで広大な1国として扱われていた。北陸道(7国)若狭(わかさ)
越前(えちぜん)
加賀(かが)
能登(のと)
越中(えっちゅう)
越後(えちご)
佐渡(さど)福井県南部
福井県北部
石川県南部
石川県北部
富山県
新潟県(佐渡除く)
新潟県佐渡市古代の「越国(こしのくに)」が前・中・後に分割。加賀は弘仁14年(823年)に越前から分立した最も新しい令制国の一つ。山陰道(8国)丹波(たんば)
丹後(たんご)
但馬(たじま)
因幡(いなば)
伯耆(ほうき)
出雲(いずも)
石見(いわみ)
隠岐(おき)京都府中部・兵庫県東部
京都府北部
兵庫県北部
鳥取県東部
鳥取県西部
島根県東部
島根県西部
島根県隠岐諸島日本海側に沿う山陰道。「伯耆」「石見」など難読漢字の宝庫であり、神話と製鉄(たたら製鉄)の歴史的背景が色濃く残る。山陽道(8国)播磨(はりま)
美作(みまさか)
備前(びぜん)
備中(びっちゅう)
備後(びんご)
安芸(あき)
周防(すおう)
長門(ながと)兵庫県南西部
岡山県北部
岡山県東南部
岡山県西部
広島県東部
広島県西部
山口県東南部
山口県北西部瀬戸内海沿岸の大動脈。「吉備国」が前・中・後に分割され美作が分立。外交・防衛上の重要幹線として道路幅も最大級の規格(大路)が敷かれた。南海道(6国)紀伊(きい)
淡路(あわじ)
阿波(あわ)
讃岐(さぬき)
伊予(いよ)
土佐(とさ)和歌山県・三重県南部
兵庫県淡路島
徳島県
香川県
愛媛県
高知県紀伊半島南部と四国4国、淡路島で構成。四国(しこく)という地域名称そのものが「南海道の4つの令制国」に由来している。西海道(9国2島)筑前(ちくぜん)
筑後(ちくご)
豊前(ぶぜん)
豊後(ぶんご)
肥前(ひぜん)
肥後(ひご)
日向(ひゅうが)
大隅(おおすみ)
薩摩(さつま)
壱岐・対馬福岡県西部
福岡県南部
福岡県東部・大分県北部
大分県(北部除く)
佐賀県・長崎県(離島除く)
熊本県
宮崎県・鹿児島県一部
鹿児島県東部・奄美
鹿児島県西部
長崎県離島九州(9つの令制国)の語源。大宰府が統括し、対外防衛と大陸交流の最前線として特殊な行政権限限が与えられていた。