沖縄の方言でサトウキビを意味する「ウージ(Uji)」は、県内各地の島々で日常的に使われている代表的な言葉です。ウチナーグチを話す年配世代だけでなく、若年層の会話やローカルメディア、観光案内でも広く親しまれています。
語源については諸説存在しますが、有力な説としてススキや荻(オギ)などイネ科の大型植物を指す古語「を(尾・穂)」や「オギ」が音変化したという言語学的な指摘があります。本土から伝わった古語が琉球弧の言語体系の中で独自の変化を遂げ、長い年月をかけてサトウキビそのものを指す呼び名として定着しました。
漢字表記については、公的な文書や歴史的文献ではサトウキビの漢名である「甘蔗(かんしょ)」の文字が当てられるケースが一般的です。植物の「荻」の字を連想する声もありますが、植物分類学上の「オギ」と熱帯性の「サトウキビ」は別種であり、混同を避けるため現代の沖縄県内では平仮名で「うーじ」、あるいは片仮名で「ウージ」と表記するのが通例となっています。