白須賀貴樹氏が国政の第一線から退く直接の引き金となったのは、2026年2月に報じられた緊急事態宣言下の深夜ラウンジ滞在問題でした。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、国民に対して厳しい行動制限や飲食店の時短営業が求められていた最中、東京・麻布十番の高級会員制ラウンジを訪れ、午後10時過ぎまで滞在していた事実が週刊文春によってスクープされました。
当時、自民党内では松本純元国家公安委員長らによる深夜クラブ訪問問題(いわゆる銀座3兄弟問題)が発覚し、世論から猛烈な批判を浴びていた直後でした。政府・与党が国民に自粛を呼びかけるなかでの規律違反に対し、党執行部や有権者の怒りは頂点に達しました。
報道当日、白須賀氏は事実関係を認めて謝罪し、自民党へ離党届を提出して即日受理されました。同時に「国民の皆様に深くお詫び申し上げる。次期衆議院議員総選挙には出馬しない」と明言し、議員任期満了をもって政界から身を引く決断を下しました。議員辞職勧告を求める声もありましたが、最終的には2026年10月の衆議院解散に伴い、議員としての身分を終える形となりました。
背景には、このラウンジ問題以前から取り沙汰されていたIR汚職事件に絡む秋元司元議員との関係(関係先として事務所家宅捜索を受けた経緯)や、週刊誌等で報じられた金銭・女性トラブルなど度重なるスキャンダルによって、党内での求心力が著しく低下していた事情も重なっていたとみられています。