現在、全国の小学校や中学校において、組体操のあり方はかつてと完全に様変わりしています。「高さを競い、観客をハラハラさせる危険な技」は完全に過去のものとなり、児童生徒の身体の安全を最優先にした新しい集団表現が定着しました。
現在の教育現場で徹底されている安全対策には、以下のような特徴が見られます。
第一に、「高さの制限とマットの常設」です。万が一組み技を行う場合でも、高さは2段まで(児童の頭の高さが教師の身長を超えないレベル)に制限され、練習中はもちろん本番でも衝撃吸収マットを敷くなどの配慮が標準化されています。
第二に、「動的衝撃技の完全排除とシンクロ重視への移行」です。人間起こしのように勢いで人を放り上げる・引き起こす技は姿を消し、全員で息を合わせてウェーブを作る、隊列を美しく変化させる「集団行動」、あるいは軽快な音楽に合わせたマスゲーム(集団ダンス)が主流を占めています。
教育関係者からも「恐怖心を煽る指導から、全員が怪我なく達成感を得られるプログラムへと成熟した」という評価が定着しており、無理な大技の復活を望む声はほとんど聞かれません。