「あたしは君のメロディーやその哲学や言葉の全てを 守る為なら少し位条理に反することだって 息を止めてやってのけるわ」という過激なまでの献身から始まる本作。一見すると盲目的な恋情のようにも読めますが、サビで提示されるメッセージは極めて本質的な人間哲学に到達しています。
「君が其処に生きてゐるという真実だけで 幸福なのです」
この一節は、心理学者カール・ロジャーズが提唱した「無条件の肯定的関心(Unconditional Positive Regard)」そのものです。相手に何らかのステータスや見返り、能力を求める「条件付きの愛(Ifの愛)」ではなく、ただ存在していることそのものを寿ぐ「存在承認(Beingの愛)」。他者への過度な承認欲求や損得勘定が渦巻く人間社会において、この無償の肯定感は聴き手の心を根底から浄化する力を持っています。