タイ伝統医学の神髄とも言える施術技法は、現地で「ヌアッドボーラン」と呼ばれている。その起源を辿ると、ブッダの主治医であったとされる伝説の名医シヴァカ・コマラバッカに行き着く。古代インドのアーユルヴェーダと中国医学が融合し、長い年月をかけて発展を遂げた歴史的背景を持つ。
総本山として知られるバンコクのワット・ポーでは、幾世代にもわたり貴重な施術知識と技術が継承されてきた。2019年にはユネスコ無形文化遺産への登録を果たし、近年では持続可能な継承を目指すヌアッドボーラン保護プロジェクトが国際的にも大きな注目を集めている。