本作のクオリティを決定づけたのは、洗練された映像美と卓越したストーリーテリングで知られるイ・ジェハン監督の卓越した手腕だ。光と影を緻密に計算した撮影技法と、登場人物の感情の揺れ動きを逃さない繊細なカメラワークは、20年の歳月を経ても一切色褪せることがない。
また、韓国映画界を牽引する大手のCJエンターテインメントが全面バックアップを行ったことで、音楽、美術、編集のすべてにおいて妥協のない最高峰の制作環境が整えられた。撮影現場ではチョン・ウソンとソン・イェジンが役柄に没入するあまり、カットがかかった後も涙を止められなかったというエピソードが残っている。プロフェッショナルたちの熱量が凝縮されたからこそ、観る者の心に生涯残り続ける名作が誕生したのだ。