「喉が枯れているのに、なぜ手や腕を押すのか?」と疑問に思うかもしれない。しかし、これには明確な生理学的根拠が存在する。
喉の奥にある声帯は、非常に繊細な粘膜と微細な筋肉(声帯筋)の振動によって音を生み出している。声が枯れる最大の原因は、乾燥や過度な発声によって声帯粘膜が炎症を起こし、周りの筋肉がカチコチに緊張してスムーズに振動しなくなることだ。東洋医学において、手の経絡(特に大腸経や肺経)は首から咽頭へとダイレクトに繋がっているとされる。ツボを刺激すると、反射的に頸部の微小血管が拡張し、一気に局所の血流が跳ね上がる。この血流の急増こそが、固まった声帯筋の緊張を解きほぐすスイッチとなるのだ。