日本のエロティック表現は、卓越した作家たちの手によって洗練され、独自の大衆文化として花開いた。その金字塔の一つが、克・亜樹が手掛けた名作『ふたりエッチ』である。男女の性愛とコミュニケーションを正面から描き、単なる刺激にとどまらない実用性とエンターテインメント性を融合させた同作は、青年漫画誌の枠を超えて社会現象となった。
さらに遡れば、1980年代後半から1990年代にかけて圧倒的な画力と過激な描写でセンセーションを巻き起こした游人の存在も見逃せない。彼の描くグラマラスでアグレッシブなビジュアルは、後続のクリエイターに多大な影響を与え、成人向け漫画というカテゴリーの芸術的・商業的ポテンシャルを決定づけた。
活字の世界でも、濃厚な心理描写と官能を紡ぐ官能小説が独自の読者層を確立してきた。これらの作品群が積み上げた表現の厚みこそが、今日の豊穣なコンテンツ群の礎となっている。