彼の原点を語る上で避けて通れないのが、かつて身を置いた芸能界での強烈な存在感だ。映画『バトル・ロワイアル』で見せた鬼気迫るサバイバーの眼光、NHK大河ドラマ『新選組!』での愚直な熱演、そして『カイジ 人生逆転ゲーム』での狡猾な裏切り者役。日本映画界で唯一無二のポジションを確立していた俳優は、2011年の原発事故を境にその地位をあっさりと捨て去った。
表現者としての安定を捨て、日本の政治という泥沼へダイブした代償はあまりに大きかった。芸能関係者との関係断絶、相次ぐ仕事のキャンセル、そして過激化する抗議行動。私生活の平穏は一瞬で吹き飛んだ。彼が選んだ道は、共に歩むパートナーにとっても過酷な試練の始まりを意味していた。