花々の美しさに目を奪われがちだが、この地域の歴史的深みを知ることで散策の味わいはさらに深まる。公園に隣接する小高い丘の上に鎮座するのが、関東三弁天の一つに数えられる「布施弁天東海寺」だ。西暦807年に創建されたと伝えられる歴史ある名刹である。
この寺院の開山は、平安時代初期の高僧である「弘法大師 空海」と深く結びついている。嵯峨天皇の勅願によって建てられたとされ、古くから五穀豊穣や開運招福の祈願所として地域の人々の信仰を集めてきた。本堂や楼門などの建造物には精緻な彫刻が施されており、歴史的価値も極めて高い。
現代においては、自然豊かな公園空間と格式高い寺院が隣接する全国的にも珍しいロケーションを形成している。色鮮やかな現代の花畑から一歩足を踏み入れれば、一転して静寂と厳かな雰囲気に包まれる。花々の美しさを愉しんだ後に歴史の残り香を巡る歩みは、心の奥底まで満たされる贅沢な散策コースとなっている。