『極道の妻たち』での大ブレイクに続き、1987年の映画『吉原炎上』でもかたせ梨乃は鮮烈な印象を残した。明治の吉原遊郭を舞台に、儚くも力強く生きる遊女たちの光と影を描いた本作で、彼女は見事な演技を見せ、数々の映画賞を獲得。演技派としての地位を不動のものとした。
その後も、重厚な時代劇からサスペンスドラマ、心温まるヒューマンドラマまで幅広いジャンルで活躍。時代劇での艶やかな和装スタイルや、たおやかな身のこなしはまさに本物だ。格式高い伝統的な殺陣や所作を完璧にこなす基礎体力と徹底した役作りは、まさに長年にわたり日本の映画・テレビ界を支えてきた本格派ならではの面目躍如といえる。