なぜ今、いわゆる「おばさん世代」と呼ばれる中高年女性たちがここまで激しく推し活に引き込まれるのか。現場での聞き取り調査や心理アナリストの分析によれば、その根底には「自己肯定感の再獲得」と「無償の愛の注ぎ先」という二重の心理的欲求が存在する。子育てが終わったあとの空虚感や、職場での中堅・ベテランとしてのプレッシャーに直面する時期、誰かを純粋に応援する行為が自分自身の存在価値を再確認させてくれるのだ。
若い頃のように「付き合いたい」という直接的な恋愛感情ではなく、「成長を見守りたい」「健やかでいてほしい」という母性に近い感情が強く作用している点も特徴的だ。この心理構造こそが、見返りを求めずに惜しみない時間と資金を投じる原動力となっている。