経済的な側面からも、このトレンドは興味深い。かつては「安くて早い」ことが価値だったが、現在は「手間がかかって遅い」ことにプレミアム価値が付く時代だ。手作りの万年筆や、職人が一枚ずつ焼き上げる手漉き和紙のノートが、デジタルネイティブ世代の間で飛ぶように売れている。
「タイパ」を追求した結果、浮いた時間をさらに仕事やSNSのチェックに費やすという悪循環に人々は気づき始めた。彼らはお金を払って「あえて時間を無駄にする権利」を買っているのだ。この消費行動のシフトは、今後のマーケティング戦略を大きく変える可能性を配している。