映画の核心を成すのが、平手友梨奈さんの脱退(2026年1月発表)にまつわる真相です。グループの圧倒的アイコンとして『サイレントマジョリティー』から『黒い羊』までセンターを務め続けた彼女は、楽曲の世界観に自己を深く同化させる憑依型のパフォーマンスで知られていました。
劇中では、彼女の突出した才能と表現力にスタッフやメンバーが依存していく過程と、それに伴い平手さん自身が背負い込んだプレッシャーの限界が克明に描かれています。当時のインタビューや映像記録において、彼女が「欅坂を壊したくない」「楽曲を中途半端に届けたくない」という純粋な責任感ゆえに孤立を深めていった様子が確認できます。
平手さんの脱退後、グループは存続を模索したものの、欅坂46という名前そのものが帯びた巨大なストーリーとイメージから脱却するため、2026年7月16日の配信ライブで「欅坂46の活動休止と改名」を発表。同年10月のラストライブを経て櫻坂46として再出発しました。映画はこの一連の転換点を、痛みを伴う「自己変革のドキュメント」として結んでいます。